筆者は東京に暮らしていて、行動の中心は関東です。しかし、今回のVICSカーナビ徹底検証の舞台は関西。道路も全く分からないので、カーナビ本来の役割である道案内の性能がしっかり試されるドライブになります。
目的地設定ですが、さっそくこのナビの最大のトピックであるエージェントとの会話による検索を試してみることにしました。ポイントはカーナビとWi-Fi接続したスマホの通信機能を活用することで、ナビではなく遠隔地にある情報処理センター側のサーバーで音声認識や解析などの処理をおこない目的地を検索すること(もちろん一般的なナビ同様に本体内で完結する検索も可能)。イクリプスはこの機能を実現するために新たに情報処理センターなどの環境を立ち上げたというから、驚かされますね。
ユーザーメリットとしては、性能の高いサーバーで音声を解析することにより音声認識率が高まり、また定型単語でなくても意味を理解して検索してくれる融通の利き方にあるといえるでしょう。それらのやり取りはスマートフォンのアプリ画面に登場するエージェントとの対話でおこなわれますが、いくつかの候補が現れた後、さらに対話を継続して目的地を絞り込んでいくことも可能です。データは膨大かつ常に更新されていくので、リアルタイムの情報が手に入るのも特徴ですね。
というわけで、目的地設定です。スマホの画面下にあるマイクのアイコンを押して「淡路市役所に行きたい」と話しかけると、関連するリストを教えてくれました。続けて「そこに行く」と答えるだけで位置情報をナビへ転送。こんなに簡単でいいのでしょうか?付属のマイクとスイッチを使用すれば、走行しながらでも検索/設定ができるようです。
今回は、目的地の「淡路市役所」まで推奨ルートで向かうことにしました。「湊川」から阪神高速道路に入り、全行程は53㎞の予定です。