みなさんはCEATEC(シーテック)というイベントをご存知でしょうか? これは、アジア最大級の最先端IT・エレクトロニクス展示会。電気・通信系のメーカーやサプライヤー、そしてインフラ事業者が最新の技術をアピールする場で、世界各国からたくさんの人が訪れます。そんなCEATECの今年のトピックスのひとつが、自動車メーカーの大規模出展でした。従来から参加していたトヨタや日産だけでなく、今回からホンダとマツダもブースを出展。日産が会場内で自動運転車両のデモンストレーションをおこなったのをはじめ、各社が最新の技術と未来への展望をアピールしました。
見逃せないのは、カーナビメーカーのブース。いくつかのメーカーはCEATECの開催にあわせて新商品を発表し、さっそく体験できるようになっていたので、会場でみかけた注目の最新カーナビを報告しましょう。
ブースの入り口に、見覚えのあるピンが立っていたのはクラリオンブース。
このピンは、パソコンやスマホの地図上にお店の場所や情報を表示する「Googleプレイス」というサービスに使われているもの。どうしてクラリオンのブースにこのピンが?と思ったら、Googleと連携した検索機能を持つナビが登場したのでした。
Androidスマホユーザーは、Googleによる優れた音声検索を使っている人も多いことでしょう。あの音声認識率の高さはさすがとしか言いようがないのですが、クラリオンの新商品「NX713」の検索はまさにそれ。Googleの音声認識を組み込んだことで、膨大なデータの中から検索者の意図に沿った目的地を探してくれるのです。検索データは通信を使いサーバーから送られてくるので、膨大かつ日々アップデートされる最新のもの。「スタバ」といった略語や「人気のあるラーメン屋」といった条件でも探してくれるのだからさすがですね。
「音声検索がGoogleならもっと使いやすいのに」というのはこれまでカーナビユーザーから多く聞かれた声。ついに、クラリオンのナビがそれを実現したのです。今後も、パソコンやスマホのサービスとカーナビとの連携は増えていくことでしょう。そして、この「NX713」の登場はその大きな一歩ですね。
運転中、いかに簡単に安全に操作をおこなうかは各ナビメーカーが工夫を凝らしているところですが、それに対する答えとして「エアージェスチャー」を採用しているのがパイオニアの楽ナビです。
エアージェスチャーとは、画面の前に手をかざして動かすことでナビのいくつかの操作をおこなう仕掛け。実際にボタンや画面に触れる必要がないから、指先やナビを注視しなくても、それこそ視線は前方に向けたままでも操作ができるから簡単かつ安全につながるというわけです。楽ナビは以前からこのエアージェスチャーに対応していましたが、最新モデルでは操作できる項目を追加。スケール切り替えなどもスムーズにできるようになりました。
最近はワイド2DINサイズと呼ばれる幅の広いナビスペースを用意するクルマが増えてきました。最新の楽ナビにはワイド2DIN専用モデルがラインナップされているのも新しい流れですね。
また、従来は上位モデルの「サイバーナビ」にしか用意のなかった「ヘッドアップディスプレイ」も、楽ナビの最新モデルでは装着できるようになりました。フロントウインドウ上部に置く透明ディスプレイに情報を表示することでフロントウインドウ越しの前方視界として情報を確認でき、視線移動を減らせるから安全にも貢献します。
情報をどうやってドライバーに伝えていくかも、カーナビの重要なテーマのひとつ。ヘッドアップディスプレイは、その方向性のひとつです。
JEITA(一般社団法人電子情報技術産業協会)ブースでは、VICS光ビーコンユニットやITSスポットサービス対応車載器やそちらに対応したカーナビメーカー各社の製品も併せて展示されていました。
VICSでは、昨年に続き、今年もCEATECに出展し、VICSの働きやメリットなどを紹介しました。
リアプロジェクションを組み合わせることで地図が変化する映像ジオラマでは、シーンに応じたVICSの働きを紹介。VICSが渋滞を避けたスムーズなドライブにどれだけ役立つかを解説しました。
実際にハンドルやペダルを操作しながらドライブ感覚で、運転中に提供されるVICSの情報サービスを疑似体験できるシミュレーターも設置。VICSを使ったことのない方にも分かりやすく、VICSのメリットを伝えました。
そして、11月22日から東京モーターショーがはじまりますが、そちらにもVICSはブースを出展する予定です。
会場を訪れる機会がありましたら、ぜひVICSブースにもお立ち寄りください。